少し間が空いてしまいましたが、先月、京都で開催された BitSummit Vol.6 へ行ってきました。
その中で、プレイしたタイトルの感想や、未プレイながら目を引いたタイトルの紹介をしていきたいと思います。
前編では、会場で実際に体験版をプレイして、印象的だったタイトルを紹介しました。
後編となる本稿では、実際にプレイしたわけではないけれど、その他の目を引いたタイトルを紹介したいと思います。
感想などが書けるわけではないので、あくまでも紹介止まり、前編よりもあっさりめになるかと思います。
目次
天穂のサクナヒメ
BitSummit 直前に、突如『マーベラス』から発表されたアクションゲーム。
開発は『アスタブリード』で知られる『えーでるわいす』さんです。
大手ゲーム会社と実績のあるゲーム開発サークルのコンビということで、注目度は非常に高かったと思います。
試遊には常に列が絶えず、ステージでのお披露目もありました。
特徴的なのはやはり、『朧村正』のような和風を全面に押し出したデザインでしょうか。
またアクションパートも、丁寧なヒットストップ演出や、派手なエフェクトや SE など、見ていて「なんだか楽しそう」と思える要素が盛り込まれているように感じます。
またこれとは別に『農業パート』という部分があり、日本の農業をゲームとして楽しんでもらいたい、という思いが込められているようです。
個人的な印象としては、アクションパートとの温度差が激しく「どういう食い合わせになるのだろう、ゲーム性が乖離しすぎると、テンポを阻害する要因になるのでは…」とも思うのですが、そこは要素の上手い連携に期待したいところです。
(アクションパートの経験値が農業パートに活かされ、農業パートの収穫物がアクションパートにも活かされる…みたいな…)
Wizard of Legend
タイトルの通り、魔法を駆使する見下ろし型2Dアクション。
BitSummit では PlayStation ブースで出展されているのを見かけましたが、PS4 だけでなく Steam や Nintendo Switch でも配信されています。
主人公は Wizard のようですが、いわゆる「とんがり帽子・ローブ・ロッド」のような風貌ではなく、かなり身軽な動きも見られるようで、アクションのスピード感がとても楽しそうです。
システム的には『ローグライク』要素もあるようで、無敵時間のある『ステップ』を駆使するアクションと言い、『Enter the Gungeon』を思い起こさせる感じがしますね。
Fugl
『flowery』や『風ノ旅ビト』のようなタイプのゲームでしょうか?
こういった、風景や環境を楽しむようなゲームで、ボクセル調のアートはあまり見ない感じがして、印象的です。
現在 Steam で、アーリーアクセス期間としてプレイ可能なようです。
Semblance
とても抽象的なグラフィックが、ちょっとかわいく、そしてちょっと不気味。
地形を変化させるパズル要素が特徴のようですが、試遊を見ている感じでは、少し難しそうに感じました。
ツールやギミックを利用した謎解きよりも、行動選択の自由度があり、その分だけ難しく感じる…とかなのかも知れません。コツを掴めば慣れてくるのかも?
Light Fall
『Semblance』から続いて、グラフィックのコンセプトが近そうな、こちらも2D横スクロールアクション。
こちらは謎解きよりもアクション寄りで、操作感は『オリとくらやみの森』に近そうでしょうか?
やや難度が高そうにも見えますが、ブロックを作ってジャンプして、を上手く決められれば、テンポ良く駆け抜ける爽快感が味わえそうです。
ghostpia for Nintendo Switch(仮)
BitSummit の出展の中でも、特に異彩を放っていた、完全ノベルゲーム。
既にスマホでリリースされているタイトルの、コンシューマ機向け移植となるようです。
開き直ったような美少女ギャルゲー系ではなく、絵本のような絵柄が印象的で、フォントなんかも雰囲気に合っています。
公式サイトで、おおよそ20分程度の『試読版』がプレイ可能です。独特な世界観で、続きが気になりますね。
Psyvariar Delta / サイヴァリア デルタ
00年代前半頃にリリースされたシューティングゲーム『サイヴァリア』シリーズの移植タイトル。
自分は『サイヴァリア』シリーズは動画などで少し見た程度で、プレイしたことが無く「敵弾をかするとパワーアップするSTG」というぐらいしか知りませんでした。
本作は、初代『サイヴァリア』と、そのアップデート版?である『サイヴァリア リビジョン』の移植に、追加要素を入れた作品のようです。
試遊を見ていた印象では、本当に「敵弾にかすってパワーアップ」というシステムが、2Dシューティングとしてとてもしっくり来ていて、これ以上なくシンプルに「リスクとリターンのゲーム性」を体現しているゲームだと感じました。面白くないわけがない。
ReversiQuest2
試遊もしておらず、ゲームシステム的にもどうこうと、特に取り上げたいタイトル、というわけではないのですが…。
とにかく目を引いたのは、グラフィック…。これはもう…。
キャラクターのドット絵、マップチップ、フォントや UI、そして何より顔グラフィック…。
何もかもが…。『タクティクスオウガ』へのリスペクトに溢れている…。よくぞここまで寄せられた、と感心してしまいます。
それでいて、ゲームシステムは『タクティクスオウガ』と全く違うものになっているのはとても好感。
ドット絵をミニチュア的な使い方にすることで、こういったボードゲーム的なシステムにも相性が良いグラフィックなんだなぁ、とも感じました。
GrayScale
『白』と『黒』だけで表現された世界で、キャラクターやオブジェクトの『白』と『黒』を切り替えて進んでいく?ゲーム。
トレーラーだけではシステムがよくわからないですが、間となる『グレー』の状態が存在し、壁を打ち破って『白の世界』から『黒の世界』へ、といった反対側の世界に入り込めるのが特徴的なようです。
グラフィックの割り切りをゲーム性に組み込んだ作品で、「どんなゲームなんだろう?」と気になるタイトルでした。
インディーゲームは、既存 IP には無い特徴的なグラフィックやシステムが魅力的なのはもちろんのこと、今は見なくなったような懐かしい雰囲気のタイトルが多いのも特徴的ですね。
ゲームの多様化が進んだ今、懐かしのゲーム性やドット絵の表現なんかは、特に今の日本の低年齢層にとっては、逆に目新しく映ったりするのではないでしょうか。
PSVita での『Minecraft』のヒットを皮切りに、Nintendo Switch でも特にインディーゲームの低年齢層への浸透には力が入れられています。
インディーゲームの今後の発展が、とても楽しみですね。