自分は今現在、フリーランスエンジニアとなって初の確定申告を行おう、というタイミングなのですが、会計ソフトを使用していて、「こういうことを普段から意識しておくと良いな」と感じた点をまとめておきます。
ちなみに、自分は普段から会計ソフトとして『会計Freee』を使用しています。
『やよいシリーズ』等、他のソフトを使ったことが無いので比較はできませんが、何も無いより断然便利だな、と感じます。
確定申告についても、普段記入している経費の他、どういった費用について記入すれば良いのか、確定申告書類の作成時に一つ一つソフト側で取り上げてくれます。
本稿ではその会計ソフトの提示内容に基づいて、普段からどういった費用をまとめておくと便利か、という点について記述します。
なお、自分は一介のフリーランスエンジニアであり、その立場からのメモ書きであるため、確定申告に関する正確な話の責任は負えませんので、詳しいお話は税理士さん等にご相談ください。
経費について
領収書等を残しておくのはもちろんですが、自分は現地での購入だけでなく、通販やデジタル媒体での購入を行うことも多く、そういった場合は後から領収書を印刷することができるため安心です。
例えば『Amazon』の購入履歴を見ることで、数年間の領収書をまとめて辿ることが出来ますし、自分と同じ Unity エンジニアであれば、『Unity Asset Store』 での購入アセットなんかも、Asset Store の購入履歴から領収書を参照し、経費にすることが出来ると思います。
また、経費の支払いに、事業用銀行口座からの引き落としを利用している場合、取引明細を残しておくと、もし領収書の不備や紛失があった場合に備えて、より安心できるかも知れません。
多くの銀行の Web サービスでは、過去数年程度は取引明細の照会を行い pdf 出力ができるため、年を越したタイミングで前年分の明細を一気に出力し、印刷しておくと良さそうです。
ちなみに自分が利用している『ジャパンネット銀行』では、預金口座の取引明細は5年、振込明細は1年、デビットカードの明細は14ヵ月、さかのぼって照会することが出来るようです。
家事按分について
自宅で作業を行っている人は、生活に関連する費用をいくらかの割合で「仕事での利用」として経費とすることが出来ます。
『地代家賃』や『水道光熱費』などがこれにあたる他、多くのエンジニアの場合、『通信費(スマートフォン、インターネット等の利用料金)』についても按分が可能かと思います。
また自分は使用していませんが、仕事で車を使用している場合は、車にかかる費用についても按分が可能なようです。
こういった毎月の支払額についても、領収書等をまとめて管理しておくのが望ましいです。
電力会社や携帯キャリアなども、Web サービスで支払い料金に関する照会を行えることが多いため、もし支払い情報について紛失してしまった場合に備えて、定期的にチェックし印刷しておくのが良いかも知れません。
また『地代家賃』については少し特殊な扱いで、確定申告の際に「支払先の情報」など内訳を記入する必要があるため、契約書を参照できる状態にしておきましょう。
社会保険料控除について
フリーランスの場合は『厚生年金』には加入できませんが、『国民年金』や『国民健康保険』には、皆が加入しているかと思います。
『社会保険料控除』は、これらの金額に基づいた控除になります。
そのため、『国民年金』や『国民健康保険』に関して、逐次送付されてくる、はがきや書類等もまた、まとめて管理しておくと良いかと思います。
また自分は加入していませんが、『国民年金基金』に加入している方も、こちらの控除が適用されるため、『国民年金』とともにまとめて管理しておくと良いのではないかと思います。
小規模企業共済等掛金控除について
自分は『国民年金基金』には加入せず、こちらの控除対象である『個人型確定拠出年金(iDeCo)』を利用しています。
(フリーランスの場合は『国民年金基金』と『確定拠出年金』、また『国民年金付加保険料』といった制度を合わせて、月額合計68,000円が限度額となります)
節税効果が非常に大きいため、月々の収入に余裕のある方は、どちらかに加入しておくのがおすすめです。
(もちろん両方に34,000円ずつ、のような加入の仕方をしても良いとは思いますが、結構手続きがめんどくさいと思いますので、注意が必要です)
『確定拠出年金』についても、年末時期にはがきや書類等が届くため、『国民年金』関係の書類等と合わせて保管しておくのが良いかと思います。
医療費控除について
年間10万円以上がかかっていれば、控除対象となります。
また医療にかかった費用として、病院への交通費等も含めて良いようです。
病院に通った際の領収書もまた、まとめて管理しておくと良さそうです。
「10万円とかそうそう超えないだろう」と思っていましたが、自分は昨年、歯科医さんで保険外治療を行っており、これも控除対象に含めて良いようなので、普通に10万円を超えていました。
注意として、人間ドックなど健康診断については、医療費控除の対象外となります。あくまで治療に関係するものが対象となるわけですね。
(ただし、健康診断を通じて大きな病気が発見された場合は、控除の対象となるようです)
その他の控除について
これまで挙げていた内容は、多くのフリーランスエンジニアに関係することかと思いますが、他にも人によっては『生命保険料控除』や『地震保険料控除』、あるいは『寄附金控除(ふるさと納税)』なども関係するかと思います。
こういった内容に関連する書類も、普段からまとめて管理しておくと、確定申告の際に困らずに済むかも知れないですね。